人は、家族など近しい関係の人の話ほど、ちゃんと聴くことができません。

話を聴いている途中でついつい口を挟んで遮ったり、説教やアドバイスをしてしまいます。

特に、子ども相手の会話だと、それが顕著に表れます。

自分の子どもの話には、他の誰よりも、つい強い感情が入り込んでしまうんですね。

たとえば、子どもが「今日ね、〇〇くんが叩いてきたの」と言ってきた場合、あなたはどう返しますか?


・「どこ叩かれたの!?」
・「なんで叩かれたの!?」
・「またあんたが余計なこと言ったんじゃないの?」
・「ちゃんと『止めて』って言った?言わないとまたやられるよ」
・「そんな乱暴なお友達と付き合うのは止めなさい!」


このように返していないでしょうか?

これらはみんな、子どもの話す気を削ぐ返し方です。

このような返し方をすると、子どもが本当に話したいと思っていることや、子どもの本音や本当の事情を聴けないまま会話が終わってしまう可能性が非常に高いです。

では、どう返せばいいのか?


子どもの話は『オウム返し』で受け取めてみましょう。

オウム返しは、心理学用語では『バックトラック』と言います。

カウンセラーが学ぶ聴く技術のひとつです。

オウム返しは、
「あなたの話をちゃんと聴いていますよ」
ということを示すのにとても有効で、
相手の話を引き出すこともできる聴き方です。

子どもが「今日ね、〇〇くんが叩いてきたの」と言ってきたら、

「〇〇くんが叩いてきたんだ~」
と返します。

そしたら、子どもは、また自分の胸の中で思っていることを話し出すでしょう。

「うん。すごく痛かった」

ここでまた、オウム返し。

「痛かったんだ~」

そしたら、また子どもはなにか話し出します。

そして、またまたオウム返しをします。


ちょっとまどろっこしいと思うかもしれませんが、これを続けていくと、子どもの本当に言いたいことが聴けるようになります。


子どもは、すぐ手を出すその友達に対しての不満をママやパパに聴いてほしかったのかもしれません。

その友達より、傍で見ていた学校の先生や周りの友達の対応に、不満を感じたという話をしたかったのかもしれません。

叩かれたけど仕返しをしなかった自分を、褒めてほしかったのかもしれません。

仲の良い友達に叩かれてすごく悲しいその気持ちを、ただママやパパに受け止めてほしかっただけかもしれません。


それは、最後まで聴いてみないと分からないのです。


最後まで聴かないうちに、
質問をしたり、
思い込みでものを言ったり、
自分の考えを押し付けたり、
説教をしたら、
子どもは話したいと思っていることをなかなか話せません。

そして、
「ママやパパに話してもどうせ聴いてくれないから、話さないでおこう」
となります。


よく、思春期ぐらいのお子さんをもつ親御さんから、
「子どもがなにを考えてるのか分からない」
「子どもがなかなか話をしてくれない」
という話をよく聴きますが、
それは、
「子どもの話をちゃんと聴いてこなかった」
という背景があるからかもしれません。


子どもの口を滑らかにし、親子のコミュニケーションを密にする『オウム返し』、ぜひ試してみてください。



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