Southern trees bear strange fruit
Blood on the leaves and blood at the root
Black bodies swinging in the southern breeze
Strange fruit hanging from the poplar trees.
Pastoral scene of the gallant south
The bulging eyes and the twisted mouth
Scent of magnolias sweet and fresh
Then the sudden smell of burning flesh.
Here is a fruit for the crows to pluck
For the rain to gather for the wind to suck
For the sun to rot for the trees to drop
Here is a strange and bitter crop.
カフェ・ソサエティ
ニューヨークのグリニッジビレッジにあるクラブ
クラブ専属の黒人女性歌手が
初めてこの歌を客の前で歌うことになった
歌い終わった
長い沈黙が客席に広がる
拍手はひとつも起こらなかった
この曲は人には受け入れられない
彼女もクラブの支配人もバンドのメンバーも
そう思った
クラブの一番奥の席に座っていた
中年の白人男性がゆっくりと手を合わせて音を出した
音は隣へと広がった
次第に音は音を呼ぶ
魂が共鳴しているようだった
涙する黒人 嗚咽をあげる人もいる
曲は人の魂を激しく揺さぶった
1939年
彼女はこの曲をこの日からステージの最後に歌うようになった
南部の木には奇妙な果実がなる
葉には血が、根にも血を滴たらせ
南部の風に揺らいでいる黒い死体
ポプラの木に吊るされている奇妙な果実
美しい南部の田園に
飛び出した眼、苦痛に歪む口
マグノリアの甘く新鮮な香り
そして不意に 陽に灼ける肉の臭い
カラスに突つかれ
雨に打たれ 風に弄ばれ
太陽に腐り 落ちていく果実
奇妙で悲惨な果実
映画「12 YEARS A SLAVE」
アカデミー作品賞を観て僕はこの曲を思い出した
Strange Fruit Billy Holiday