
わたしの彼
タダシがニューヨークへ行ってから
もう三年目になろうとしているの
タダシはニューヨークにある
ジャパニーズ・レストランでマネージャーを
しているの
一度だけ
会社から有給休暇をもらって
ニューヨークに遊びに行きました
楽しかった
今日は
わたしの誕生日なんだけど
今年は会えないんだ
だから
寂しい一人ぼっちの夜
タダシから先週の土曜日に
国際電話があってこう言ったの
ごめんね
今年は美紀の誕生日には
会うことができないけど
プレゼント送ったから
楽しみにしておいてね
プレゼントが届いているのが
楽しみで会社から急いで帰ったの
でも
ポストには宅配ビザのチラシが
入っているだけで郵便局や宅配業者の
不在票を探したけどなかったの
きっとニューヨークからだから
遅れてるんだろうなって思った
ほんとに寂しい夜になりそう
5階のマンションの窓の外は
すっかり真っ暗になっちゃった
部屋の灯りをつけて
晩ご飯の用意をしようと思ったら
ピンポ~ン
ドアのチャイムが鳴ったの
あ 届いた プレゼント
ドアを開けたわたしは
からだが震えだして涙があふれだした
ドアの外に
靴下のまま飛び出して抱きしめた
オレンジ色のバラの大きな花束と
白いリボンのかかったライトブルーの小箱を
かかえた男が立っていた