先日、Tri-State Collegeで開講されていた松本きいこ先生 のGorudRoundsに初参加してきました。

先生が、3人の患者さんを治療するところを観察できるクラスです。 


Jeffrey先生のクラスでも、よく彼女の名前は聞いていたので一度会ってみたいと思っていた先生です。

日本式の鍼灸治療で、触診と患者さんからのフィードバックで治療のツボを決めてゆき、触診で見つかる患者さんたちの圧痛が即効緩和されていくのを目の当たりにしました! 

この日のレクチャーでは、小心(Small Heart)と抑圧された感情、そして血液循環について新たな発見がありました。

まず、日本式鍼灸では非常に大切な腹診。 

中医学では明の時代背景より(ピューリタンに近い考えがあったため)医師が腹診を施す事(特に女性に対して)が禁じられたので、腹診よりも舌診や脈診が飛躍的に発展したそうです。

腹診では、丹田の状態に重点を置いています。

丹田は臍からだいたい、4本指下のエリアに当たります。 


ツボではCV4-関元(Gate of Origin)とCV5石門(Stone Gate)周辺と考えられています。


関元は、小腸の募穴(Accumulation point)、そして石門は三焦の募穴にあたります。

ちなみに、古典では三焦の募穴は陰交です。不妊症には、石門よりも陰交がオススメです。

下腹部を押してみて、力なく沈んでしまう丹田は腎(Kidney)のエネルギーの低下を表します。


難経では、ここが腎のレフレックスポイントで、通常私たちがよく耳にする12経絡の源、生命エネルギーの源と呼んでいます。

難経のChapter 8では、一名守邪之神という守り神の様な存在が登場します。 

英語では、”The spirit guarding against the evil." と翻訳されいます。 さて、これは何の意味? と卒論を書いている間も解明できず終いでしたが、松本先生がある一つの解釈をしてくれました。 これは、後ほど、、、。


子宮関連の手術、帝王切開、大腸の手術などを受けた事がある人たちは特に、手術後の傷などで気の巡りが遮断されていないか、丹田に力があるかないかをチェックする必要があるそうです。

丹田には3つのパートがあり、眉毛上(松本先生は、内側の先端と中央にツボをとっていました)にあるBL2 (Yuyao)は神(Spirit)、胸の中央にあるCV17-壇中は感情(Emotion)のレフレックスポイントにあたります。

Upper Tan Tien : Spirit / BL 2
Middle Tan Tien: Emotion/ CV 17
Lower Tan Tien: Origin/ CV4-CV 5

お臍の周辺、そして上下に軽く触れると脈拍が感じられるでしょうか??

抑圧された感情があると、この脈拍がお腹の表面上に感じられるようになり、交感神経を活発にして、自律神経のバランスを崩してしまうようです。 この脈拍が目で見えるほど力強く打っている人は、即病院で腹部の血管が詰っていないかどうかの検査をお勧めしているようです。

漢より以前、小心(スモールハート)は左右の腎臓の中央にあると考えられていたそうです。


腎臓の中央なので、腰椎のL2-L3の間にあり、心臓の大動脈とも関連があります。


これは、易のシンボルで描かれる心と腎の共通点でもあり、 心は左右の肺の中央にあるので陰-陽-陰。


肺は陰に属し、心は陽。 腎は陰に属し、中央に小心があるので陰-陽-陰。 私は易には詳しくありませんが、そのように先生は説明してくれました。

この抑圧された感情はどこから生み出されているのか???というと脾が宿している意-Yi- マインドです。

肺から始まる12経絡の流れでは、肺-大腸-胃ー脾ー心という具合に経絡が連携していきます。 松本先生曰く、脾は肩に近い鎖骨下、第二肋骨間にある SP20-周栄から心の中に入り、心の経絡と繋がり、胃からの分枝へ繋がるそうです。 

心の中にはShen-スピリットも臨在しています。 意が小心(スモールハート)と呼ばれるように、スピリットーShenが心の中ではより広大なスペースで自由に活動できているのが、本来のありかたなのだそうです。

 Shen-スピリットは皇帝・ 君主に例えられ、人生の課題を克服する、人生で何をするべきかを知っている部分をスピリットと呼んでもいいのだと思います。

中医学では、Shenを表す文字は神です。中医学が宗教-儒教ー道教ー仏教などと切り離せない所以の一つです。


このマインドーYiですが、胃が感じている感情に理由付けをするのも脾-意の役割です。


胃の絡脈が実(Fullness)になると、マニアと呼ばれる症状が表れます。 儒教の教えでは、思考に重点が置かれ、感情は他人に向けて表現・発散するべきものではないので、思考によって感情をコントロールすることを強調されます。 

しかし、松本先生曰く、表現することを許されない感情は決して消える事が無いそうです。

なぜなら、脾と心の経絡連携にも見られるように、意は心(しん)の中から出て行かず、スモールハートのはずの意がどんどん肥大したとしても、神ーShenはファイターではないので戦えないのだそうですよ。

皇帝だったら、剣で意を一刺しにしてしまいそうですが、どうやらスピリットの方があまりに窮屈だと去って行ってしまうのです。

ということは、意ーマインドに踊らされて人生終焉を迎えるということもありえますね、、、。

さて、ココで先ほど言い残していた部分ですが、丹田には一名守邪之神がおりましたが、誰が邪ですか?

神ーShenにとっては、意ーYiが邪になりうるそうです。 マインドがハートをブロックする感じでしょうか?

そして、丹田の十分な活力-腎のエネルギーが意に対する、神・Shenのプロテクターなのでしょう。 深い呼吸をすることも、丹田を活性化させる方法の一つです。

難経の腎-陰と陽の間にある動気(Dong Qi)に関しては、いろいろな解釈があります。

心と腎には、神(Spirit)と志(Will)の関係もあります。 夢を実現する際、強い意志を持ち続ける事は、水と火の関係性の賜物です。自然界では水は火を消しますが、何かを貫くには志しはとても大切です。  


意という文字、音と心で出来ていますが、この音を松本先生は自分はこうしたいと思うのに、外部からの(儒教の社会ではきっと年配・親の言うことは絶対なので)プレッシャーが耳障りと解釈されたことが、松本先生のエレメントタイプは腎ーWaterなのかしら???と思いました。 治療のツボも、腎のツボが中心だったので。

前置きが長くなりましたが、もしお臍の周辺・上下を押してみて、腹部の表面上に脈拍が感じられた場合、
交感神経が優位になっているので、このような症状がないかチェックしてみてください。

☆睡眠障害
☆過敏性大腸炎
☆消化器系の問題
☆喘息
☆胃酸過多


さてさて、ここからがKiko Styleの治療です。 ツボをマッサージすることでも、腹部の圧痛が緩和すると思うので試してみてください。

ツボの場所はGoogleサーチでお願いします! 例え、KI 2 ツボと検索するとマップが見れます。

まずは、腎から治療していきます。

☆KI 2, KI 7, KI 10 この3つのツボは、胴体の方へ向かってマッサージしてください。
  特に、KI 2に痛みがある人はトラウマ(手術、事故、その他)の後遺症をまだ体が覚えているそうです。

☆もし、KI 2に痛みが無い場合は、KI 6とKI 27をマッサージ。
  
☆喘息-息を吸い込むことが難しい人は、KI 3を親指側に向かってマッサージ。 
  そしてLU5も下に向かってマッサージです。

☆PC8, PC3: これは心包(Heart Protector)のツボで心のスペースを広げてくれるそうです。

☆ST24:このツボはお臍周辺の脈拍を取り除くだけでなく、SP20(周栄)の圧痛もとってくれます。
  左が肝のリフレックス。 右は肺のリフレックスです。 右側に圧痛がある場合、不妊症の原因にも
  なるそうです。
  
  SP20周栄の圧痛で、特に左側が痛む人、固い人は心臓疾患に気をつけてくださいとのこと。
  松本先生は、この部分の圧痛は完璧にくなくなるまで治療していました。

  患者さんの中で、CV4ー関元に頭灸鍼をして、TH5-外関から鍵を開けてやっとSP20左側の痛みが取れた
  方もいました。

☆ LR4: そけい部をリラックスさせます。 Inguinal Regionも圧痛がないかをチェックします。 
   腎ー脾ー肝の経絡が走っていて、40%の血液が足から心臓へ戻っていくので。 キツイ下着やジーンズは
   ご法度だそうですよ。

☆ LR14:もしも、肝臓に問題がある場合、綺麗な血液がなかなか心臓へ送られないそうです。
   糖尿病、肝硬変、ライム病、抗生物質を2-3ヶ月以上服用中、Lipitor(コレステロール値を下げる)を服用
   中の方は肝臓の状態をチェック。

☆ GB26とBL 52 もお臍周辺の脈拍を治療するそうです。

以上のツボの他にも、個人の症状に合わせていろいろな経穴が使われましたが、ここで紹介したツボ一つをマッサージしたら、押して痛んだ部分に戻ってみて、痛みが緩和しているかどうかチェックしてみてくださいね!







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