こんにちは。
北海道札幌市の介護と子育ての同時進行・ダブルケア支援研究者の野嶋成美です。
昨日は、北海道ケアラーキャラバンに参加しました。
講師は(一社)北海道ケアラーズ代表理事の加藤高一郎さんです。
ケア支援に欠かせない視点がたくさん詰まっていたため、私の覚書としてまとめておきます。
ケアラーズカフェは「答えを出す場」ではない
北海道ケアラーズでは月に一度、ケアラーズカフェを開催しています。
加藤さんのお話で印象的だったのは、ケアラーが「自分に気づける」時間を作ることが大切というメッセージです。
・丁寧に語ってもらう
・言葉にしにくい気持ちを整理してもらう
・NGなしの安心できる場
・余白を大切にして心のスペースを守る
アドバイスや解決よりも、まずは「ありのままの今」を受け止めること。
ここがケアラー支援の原点であると改めて気づきました。
ケアラーの特性
加藤さんは、ケアラーに共通する傾向をいくつか挙げていました。
● ケアする相手にしか目が向かなくなる
● 自己犠牲になりやすい
● 相談内容が具体化できず、どこに相談すればいいかわからない
● 頭や感情の整理が追いつかない
● 固定観念や先入観にとらわれる
● 絶望に包まれてしまう
● 自分がケアラーだと気づいていない
ケアラー支援に入る前のポイント
・家族の中にケアを必要とする人がいる
・本人と家族の想いや主張を丁寧に聞く
・関係性を壊さないよう慎重にかかわる
ケアラーは孤立しやすく、孤独・ストレス・うつのリスクが非常に高いと言われています。
だからこそ、家族まるごと見ることが欠かせません。
ケアラー支援はそのまま家族支援でもあります。
大人ケアラーへの支援
・傾聴
・相談
・情報発信
・受け止める/認める/見ている姿勢
ヤングケアラーへの支援
ヤングケアラーへの支援内容は、より実務的で多岐にわたります。
● 家事支援(公的制度で無料ヘルパーも可能)
● 傾聴・相談(子どもの土俵で場所を選ぶ)
● 食の支援(こども食堂やフードバンクが機能しにくいケース多 → 家に届ける支援)
● 学習支援
● キャリア支援
● 生活支援(除雪など)
そして必ず押さえるポイント4つ。
「寄り添いはするが、決めるのは本人」
「最終目的は自己覚知」
「保護者の合意」
「継続的な伴走支援」
関わり方のコツ
・日常の声かけ、挨拶(相談になる前の予防支援)
・応援者・サポーターとしての声かけ
・圧倒的味方でいること
・平時にいかに関係性を築けるか
・選択肢を増やして提示
・支える側の心の健康を守る
・安易にアドバイスしない
ケアラーは職場にもいる
働きながら家族をケアする人たちのことを「ビジネスケアラー」ではなく「ワーキングケアラー」と呼称が統一されました。
社内にケアラー同士の緩やかなつながりに救われたという話が特に印象的でした。
情報インプット・アウトプットの重要性
ケアラーが家族のケアを続けるには、
・情報を入れる
・アウトプットして協力しやすい土壌づくり
・誰かに話してガス抜き
・専門職の人とつながる
情報を仕入れる人は多いが、アウトプットを増やしたほうがいいと話されていました。
最後に
加藤さんの言葉には「ケアラー支援は人間成長の機会」という温かさがありました。
ケアラーを一人にしないために。
地域の力がこれからますます大切になると感じた時間でした。


