週末のこと。

窓をコンコン叩く音がするえっ

パンツ一丁だった夫が、「出て~シラー」というので、

ガラリと窓を開けて外をのぞいたら、

「みょうが食べます?」

と、おばあちゃんが立っていた。



お隣りに住むおばあちゃんだった。



私はこの土地に住んでまだ3年、昔からの顔なじみなどいない。


ご近所付き合いというのも、まあほどよく失礼のない程度に、


ゴミ捨てのルールを守るとか、

すれ違ったら挨拶するとか、

あとは、お肉屋さんと仲良くするとか・・・おうし座



都内だし、「最低限」が当たり前だった。



でも、ふと庭に植わったみょうがを、

「一人じゃ食べきれないから」

という割りに、5個だけ手に握って、現れたおばあちゃま(図々しいが、食べきれないというからには、わんさとできちゃったのかなと思うではないか)。

その言動に、少しせつなさを感じたものの、彼女は、日常にちょっと彩りを添えてくれた。

後日、何か御礼がしたいな~パンダ と思って、

でも、一人暮らしのおばあちゃまって、何を差し上げたら喜ぶだろう?


「一人じゃ食べきれない」

言うからには食も太いわけではないだろう。


でもやっぱり、食べもの、だなぁ。

親戚や知り合いからいただいた、別の野菜をお分けする?

とも思ったけど、みょうが5個を持ってくるぐらいだもの、

ナス、きゅうり、トマト とか持っていっても、なぁ・・・かたつむり



それで思いついた。



他からいただいた夏野菜を「和風ラタトゥイユ」と称して、それを持っていこう。

普段作るラタトゥイユに、ゴーヤを加えて、「茅の舎のだし」で味付けすることにした。

それだけじゃ物足りないかなあと思って、

タコを細かく刻んで入れることにしたおやしらず



塩を少々ふりながら、小さめに刻んだ野菜をオリーブオイルで炒め、

刻んだタコも投入。

少し日本酒をふる。

野菜が、自分たちから出た水分で、煮えていく。

ここに茅の舎のだしの袋を破ってふり入れて、

水分を飛ばして味を凝縮。少しとろりとさせる。


野菜の出汁と、

タコから出るうまみと、

茅の舎のだしのうまみが合わさってニコニコ



冷たく冷やして、素麺の付け合わせに小鉢として、

おいしくいただける割り箸



ただそれだけじゃ、やっぱり若い世代からとしては地味・・・?

と思って、ブルーベリーがたくさん入った、軽めのマフィンを1つ。



2品を入れた袋をぶら下げて、15歩 歩いて、お隣りをピンポン。



「そんな、お返しなんて、考えなくて良いのよ~」


と、おばあちゃまは笑って、また今度は一緒に、みょうがを掘って、

掘ったのを全部、私の手に、渡してくれた。

門まで送ってくれながら、

「あ、紫蘇も持っていきます?バッタが食べちゃって、虫食いだらけ笑」

と言って、ぷちんぷちんと切って持たせてくれる。


なんだかなぁ。御礼をしに行ったのになぁ。

却ってまたお手間増やしてしまった。



何も気付かず過ごしていれば、

ただお隣りさん、だったのに、

ひと声 かけていただいたことで、

こんなに温かい交流が生まれるんだなぁ~

と、そういう事実に感心してしまった。



家の前の小道に、仄かな陽が射したように、

何か違って見える、今日この頃。



$歌うキッチン ”Encore!”