文部科学省支援事業「即戦力となる火山人材育成プログラム」の一環として、山梨県富士山科学研究所にて「火山災害におけるリスクコミュニケーション」をテーマとした教材の撮影が行われ、講演をいたしました。

 

 

昨年9月に内閣府が「富士山の大規模噴火と広域降灰の影響」について、CG と実際の映像を交えた資料映像を作成・公表したことから、このブログをお読みの皆様のなかにも危機感を持たれている方が多いのではないでしょうか?

 

富士山が、前回噴火したのは、300年以上前の江戸時代のことです。

 

上記内閣府の資料映像で、

「富士山はもともと活発な火山で、平均すると30年に1回は噴火している火山なのに、この300年以上噴火していないことをふまえると、次の噴火がいつ起こっても不思議ではない」

と藤井敏嗣・山梨県富士山科学研究所所長(東京大学名誉教授)は述べられています。

 

下の写真で、斜面に大きな穴が開いていますが、この穴は前回の噴火でできた火口(宝永火口)です。

静岡県側から撮った富士山▼

 

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そして、下の写真が山梨県側から撮った富士山です。

私の後ろの富士山を見ると、山頂付近に大きな溝があるように見えます。

これは「吉田大沢」と呼ばれる浸食谷で、富士山の斜面が削られやすいことを示しています▼

 

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内閣府の資料映像では、影響を受ける人口の多い、首都圏を含む広域への降灰に焦点が当てられていましたが、それ以外にも、

周辺住民に甚大な被害を及ぼすことが懸念される、溶岩流/大きなふん石・火さい流/融雪型火山でい流/降灰後土石流/火山ガス、
さらには、南海トラフ地震発生後の富士山の噴火など、

様々なシナリオを想定し、備えておかなくてはなりません。

 

ハザードマップを含む防災・避難計画は進められているところですが、火山災害下で適切にコミュニケーションをとるためには、

  • オペレーション的なコミュニケーション
  • 一般市民(住民・リスクに脆弱な人やその家族)へのコミュニケーション

の両方から戦略的コミュニケーション計画(メッセージマップやメッセージの下案を含む)を策定しておく必要があります。

 

そこで、火山災害対応を担う行政等の職員が覚えておきたい「リスクコミュニケーションの理論と原則」、

「戦略的コミュニケーション計画」の概要、

災害時に高まりやすい「怒りや不信感への対応のポイント」についてお話させていただきました。

 

撮影時に、山梨県富士山科学研究所や富士・東部保健所の皆様が受講くださり、撮影後に質疑応答の時間もありましたので、大変有意義な時間となりました。

 

 

講演後、お世話になりました山梨県富士山科学研究所の吉本充宏先生(右)と、石峯康浩先生と記念撮影。

 

石峯先生には富士山や想定火口に近い地域(避難対象エリア)をご案内いただき、火山災害の特殊性についてもご教示いただきました。

 

ありがとうございました!

 

 

【本講演のテキスト】