こんにちは、日本母親支援協会の柴田です。今日はイヤイヤ期の長女さんの対応に苦しんでいたママをご紹介します。
環境的にはイヤイヤ期真っ只中の時期に弟が生まれたという状況です。しかも、育休中で弟さんが1歳になった春に職場復帰が待っています。この環境を聞いただけでも精神的な負担が大きいということが伝わります。
第一子として大切に育ててきた我が子が自我を出してきた。それ自体は順調な成長の現れです。
その自我を受け止めて精神的な成長に繋げたい時期。しかし、そこには生まれたばかりの赤ちゃんがいます。
泣くしか訴える手段のない赤ちゃんは四六時中泣いてママを呼びます。急いでおむつを替えたり、おっぱいやミルクを上げたりしなければいけません。
ママが赤ちゃんのお世話をしている姿を見た第一子は、「赤ちゃんばかり構っている」と寂しくなり、ママの愛情を赤ちゃんから取り戻そうとぐずったり泣き叫んだりという手段を取るようになります。
そうなると一つしか身体のないママとしては、助けなければ生きていけない赤ちゃんを優先し、もう歩くことも話すことも出来る第一子には「自分のことは自分でできるでしょ!」と邪険にするしかなくなるのです。
そうなると益々第一子の感情が不安に襲われて、イヤイヤが激しくなってくるのです。これは同じ環境のママと子どもたちなら「うちもそう」と納得できるのではないでしょうか?
そんな悩みの最中、もう耐えられないとばかりに、コンサルをお申し込み頂きました。お申し込み時の「一言欄」にはこんなメッセージが書かれていました。
■是非、一言だけでもお願いします。
2歳7ヶ月の娘と生後4ヶ月の息子がいます。今は下の子の育休中で家におりますが、来春から仕事に復帰します。
娘のヤダヤダに上手く対処できず、娘の笑顔を奪っていることに毎日自己嫌悪でいっぱいです。
どうしていいかわからない、誰かに助けてほしいと悩んでいたところに偶然柴田さんのブログにたどり着きました。
娘をどうか助けてください。私のせいでダメにしたくないです。
東京都内在住のママさんからです。悲痛な叫びが載っていました。この一言欄を読んだだけで状況が手に取るように伝わってきました。早速コンサルを始めさせて頂きました。
柴田様 ○○です。これからどうぞよろしくお願いいたします。
早速ですが…2歳7か月の娘は、一度ヤダヤダが始まると手がつけられなくなります。いわゆる癇癪持ちというのでしょうか。
よく「抱っこして落ち着けましょう」とか「『〇○だったんだよね?』と聞きましょう」とか言いますが、どちらをやっても全身で拒否され、ヤダヤダがヒートアップするのみです。
それに対して、私も怒りのモードになってしまいます。ひどい時は娘に対して大声で暴言を吐き、お尻を叩いてしまいます。
柴田さんのテキストで言う「抑制の結果、激しい抵抗の道を選ぶ」という状態になっているのだと思います。
そんな事をしても逆効果だということは重々分かっているのですが、自分の感情をコントロールできなくなってしまうのです。
落ち着いた後に「ごめんね」と娘に謝りますが、だったら最初からしなければいいのにと毎日自責の念にかられます。
暴力を振るった後に優しい言葉をかけるなんて、DV男と同じじゃないかと本当に情けなくなります。表面的には何も変わらない娘も、絶対に傷ついているはずです。もう手遅れなんじゃないかと思ってしまいます。
放っておけば1時間でも2時間でも泣き叫び続ける娘を前に私はどうすれば冷静さを失わないでいられるのでしょうか。
ちなみに娘は7ヶ月の時から保育園へ通っていて、保育園では癇癪を起こすようなことはないそうです。
また下に4ヶ月の息子がいますが、弟のことは可愛がっていて、意地悪したりするようなことはありません。やきもちもたまにはありますが、最近はほとんど見受けられません。よろしくお願いいたします。
>ひどい時は娘に対して大声で暴言を吐き、お尻を叩いてしまいます。
言葉の暴力だけでなく手を上げてしまう。完全にコントロール不全の状態です。急いで解決しなければお嬢さんの心に一生消すことのできない深い傷が残ってしまう。そんな危険な状況です。一刻も早く解決しないといけません。
○○さん こんにちは 柴田です。
>ひどい時は娘に対して大声で暴言を吐き、お尻を叩いてしまいます。
うーーむ。感情を抑えきれないということですね。
>「抑制の結果、激しい抵抗の道を選ぶ」という状態になっているのだと思います。
テキストは、もう読んで頂きましたね。
>DV男と同じじゃないかと本当に情けなくなります。
確かに、仰るとおりですね。
>やきもちもたまにはありますが、最近はほとんど見受けられません。
ここですね。一つの原因です。コンサル参考にしたいので、まずは、いくつか情報を頂けますか?
…中略…
家庭環境はそれぞれ違いますので、それぞれの家庭環境に合ったアドバイスが必要となります。まずはこちらのママの育児環境をお聞きしました。
○○です。
…中略…
それから…私は幼少の頃から親にとても厳しく育てられました。母親の気に入らないことをして、ヒステリックに怒鳴られることも多々ありました。
(たとえばふざけて物を壊すとか、汚すとか、そんなレベルのことです)わがままを聞いてもらえることは少なかったように思います。
今の私も同じことをしています。自分がされたようにしか、できないのです。
例えば「テレビ見たい」「お菓子かって」という要求にどこまで答えていいのか? 線引きが自分の中でできず、「認める=わがままを飲む」ではないのか? そう思って「ダメ」と言ってしまうことが多いのです。
花子(仮名)が母親になったとき、やっぱり同じようにしかできないのではないか。そう思うと本当に苦しくなります。
私が怒鳴ることがマイナスでしかないことを頭ではしっかり理解しているのに、いざ、その瞬間が訪れると、娘と対等にやりあってしまう自分。
怒鳴り声を横で聞いている太郎(仮名)への影響も、とても気になります。花子のことで毎日精一杯で、手のかからない太郎は放置されている状態です。頂いたテキストも、太郎の部分はまだ読めていません。
太郎の妊娠がわかったのがちょうど1年前、花子が1歳7か月の時です。妊娠中は仕事、花子の世話でとてもしんどかったです。泣きたい毎日でした。
思えば、その頃から花子のヤダヤダが始まりました。私は少なくともその時に対処を間違えてしまった様な気がします。
○○さん 柴田です。
>もちろん花子のことは大好きです。弟が生まれても、「上の子がかわいくない」とは思いません。だからこそとても思い悩んでいるのです。
そうですか。それを聞いて安心しました。
>私は幼少の頃から親にとても厳しく育てられました。
ありがとうございます。それも後ほどお聞きしようと考えていました。
>その頃から花子のヤダヤダが始まりました。私は少なくともその時に対処を間違えてしまった様な気がします。
ここなんですよね、原因の発端は。僕のブログでも書いていますが、きょうだいの嫉妬というのは、とても大きな問題なのです。
下の子が生まれた時に、上の子をどのように扱ってあげるか。その扱い方を間違ってしまうと、今の花子ちゃんとママの状況が出来上がるのです。
きょうだいの心理をファイルにまとめてありますので、まずはご一読下さい。
※きょうだいの対抗心の問題は
○○です。頂いたファイル、拝読いたしました。自分なりに上の子優先でやってきたつもりでした。
「花子ちゃんが一番よ、太郎君は二番」と事あるごとく言い聞かせ、花子が「おっぱい飲みたい」と言えば「どうぞ」とくわえさせていました。(実際には「恥ずかしいっ」と言ってぺろっと舐めるだけですが・・・笑)
主人にお休みを取ってもらったのも、花子のケアのためでした。太郎に対しては意地悪することもなく、一生懸命抱っこしようと頑張っています。だから、太郎への気持ちは大丈夫になったのかな?と思っていました。
でも、そんな簡単に数か月で割り切れるわけないですよね。きっと、まだまだ愛情に満足していないのですね。
だからその気持ちが太郎ではなく私に対して爆発する。なのに私から怒鳴りつけられ、さらに不安になる。悪循環のループだったのですね。
落ちつけようと抱っこしても、話しかけてもだめなとき、私はどうすればいいですか?
○○さん 柴田です。
>自分なりに上の子優先でやってきたつもりでした。
なるほど。
>「おっぱい飲みたい」と言えば「どうぞ」とくわえさせていました。
それは素晴らしいですね。
>主人にお休みを取ってもらったのも、花子のケアのためでした。
ということは、花子ちゃんは、ご主人が面倒を見ていたと言うことですね。
>だから、太郎への気持ちは大丈夫になったのかな?と思っていました。
ここが上の子の健気な所なんですよ。ママが大事にしている太郎くんに意地悪をするとママに怒られる。だから、ママの前では太郎くんに優しくしていたのです。でも、心の中では太郎くんに憎しみを持っていたはずです。
>なのに私から怒鳴りつけられ、さらに不安になる。悪循環のループだったのですね。
さすがですね。すぐに原因を分析されていますね。頭脳明晰です。さすがは経理担当ですね。
>落ちつけようと抱っこしても、話しかけてもだめなとき、私はどうすればいいですか?
まずは、かんしゃくを起こした時ではなく、ご機嫌の良い時に話して下さい。2人だけで向き合って、次のようにお話してあげて下さい。
- 「ママは、花子が大好きなのよ。でも、それが伝わらなかったみたいね」
- 「ママもやり方も間違っていたわ」
- 「これから、もっと花子が納得できるように、花子を可愛がる」
- 「ママは、花子が一番大好きなのよ。わかってね」
そして、太郎君のお世話をしている時に花子ちゃんが側に来たら、すぐに太郎君をその場に寝かせて、花子ちゃんに向き合って下さい。「どうしたの?」と花子ちゃんにお話して下さい。その時に、太郎君が泣いても無視して下さい。
しばらくは、花子ちゃんを最優先して下さい。花子ちゃんは、ママの行動が本物かどうか試してくるでしょう。花子ちゃんが、安心するまでは、しっかりと花子ちゃんに向き合って下さい。
そして、イクメンのパパにも協力してもらって下さい。ママのいないところで、パパにこう云ってもらって下さい。
- 「実はな、ママは花子のことをいつも心配しているんだよ」
- 「ママの接し方が間違っていたと、いつも悩んでいたんだよ」
- 「花子が一番可愛いから、なんとかしたいと専門家の先生にも相談したんだよ」
- 「本当にママは花子のことが一番好きなんだよ」
このように間接的にママの気持ちを伝えるようにしてもらって下さい。
わかりました。早速今日やってみます。すぐに結果は出ないでしょうから、根気よく向き合ってみます。
快くアドバイスを受け入れて頂きました。すると翌日早速ご報告メールを頂きました。
柴田さん、こんにちは。○○です。
昨日、早速花子を膝の上に乗せて話をしました。「花子のことが一番大好きなのよ、それだけは忘れないでね」と伝えただけで、照れた様子でへへっと笑って行ってしまいました。
パパからも話をしてもらいましたが、やっぱり一言二言だけで続けさせてくれなかったようです。
でも確実に伝わったみたいです。
今朝「保育園じゃなくてお買い物に行きたい」と駄々をこねましたが、「じゃあ終わったらスーパー行こうね」と約束をすると、いつもは抱っこからなかなか下りようとしない花子が自分でパズルを選び、イスに座ってバイバイしてくれました。
>花子ちゃんはママの愛が欲しいだけなのです。
この一言に、ハッとさせられました。本当にそうだったんだと思います。柴田さんの言うように、癇癪が収まる日は、そう遠くない気がします。
…後略…
最初のメールに書いていましたね。
>ひどい時は娘に対して大声で暴言を吐き、お尻を叩いてしまいます。
お嬢さんにとっては地獄のような毎日だったでしょう。その辛い思いはママも同じだったのです。それだけ悩んでいたイヤイヤ期のお嬢さんへの態度が一変しましたね。そして、お嬢さんにも安心感が見えてきました。
でも、これで解決したわけではありません。
メールにも書きましたが、花子ちゃんは、ママの行動が本物かどうか試してくるでしょう。試すために時々駄々をこねることが出てきます。そのときにも笑顔で対応できるかどうかで結果が違ってきます。
きょうだい嫉妬は、すぐに答えが出るというものではありません。正しい対処法を知るまでの期間が長ければ長いほど解決までの道のりも長くなってしまいます。
目安としては、下の子が生まれてから正しい対処法を知るまでの時間と同じだけの時間が必要になると考えて下さい。
こちらのママが最初にご相談頂いたのは9月のことでした。下の子が生後4ヶ月の時です。それから4ヶ月後の年が明けて1月に次のようなメールを頂きました。
柴田さん、こんばんは。○○です。
…中略…
今日の保育園の帰り道で、雪道を楽しそうに歩く花子に「保育園で雪遊びした?」と聞くと「うん、した!今はママとしてる!」との答え。
私にとってはただの帰路でしたが、花子にとっては遊びの時間だったんですね。
そして「雪楽しいね」と話しかけたら、「うん、しあわせだね!」と返ってきました。その後、何度も「しあわせだね」を連呼。
保育園で覚えてきた言葉なんだと思いますが、心がとても温かくなりました。
ちなみに「何でしあわせだねって言ったの?」と帰宅後に聞いたら「だってさぁ、楽しいから!」と返ってきました(笑)。
子育て、少しずつ楽しむ余裕が出てきたように思います(^-^) ありがとうございます。
ご相談から4ヶ月で、お嬢さんの口から「幸せだね」という言葉が出てきました。これできょうだい嫉妬が解消されたという証明ですね。
めでたし、めでたしです(^^)
育児は一人でするものではありません。あなたも信頼できる相談相手を見つけて下さいね。
子育ての期間は、苦しい時もありますが、あっという間に終わってしまうのも事実です。掛け替えのない素晴らしい育児という時間を楽しんで頂きたいですね。
せっかく天使があなたの所に舞い降りてきてくれたのです。育児で悩むのは、もったいないことです。
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