エフ・クラージュ イメージコンサルタント川崎由美子です。
東北楽天ゴールデンイーグルスの打撃コーチの小谷野栄一さんが、選手時代からパニック症を患っているという記事を読みました。
めまいや吐き気に襲われながら、現役時代は打席のたびに吐きながら試合に出ていたと言います。
パニック症とわからぬまま日々を過ごしているうち、症状が悪化して行き、ついには寮の自室から一歩も出られなくなる。そんな時、
「何休んでるんだよ」「精神的に弱いからだ」
と先輩選手から言われた言葉も追い打ちをかけるようになったと思います。
チームドクターから心療内科を紹介され、そこで始めてパニック症と診断されたそうです。
元々人前で話すのが苦手だった小谷野さん。野球だけが人に自分を見てもらいたいと思える場だったのに、その場所すら奪われてしまった。と絶望しかなかったと言います。
また、見た目ではわからないため、病気への無理解も苦しさに追い打ちをかけたと。
パニック症(パニック障害とも言われています)は、
極度の不安から動悸や発汗、過呼吸に陥る不安障害を指す。
厚生労働省が2002年度~2006年度に実施した調査によると、パニック障害の生涯有病率は0.8%。日本人のおよそ120人に1人がパニック障害に罹患している計算になる。
なんらかの生物学的体質という素因に極度の不安が加わったとき、精神疾患に罹患する可能性がある、ということではありますが、はっきりした原因はわかっていないと言われています。
実は私も高校生のころから、パニック症と共に生きています。
当時はそんな病気があることも認知されておらず、吐き気に悩まされていたのでずっと胃腸の検査を受けたりしていました。
そして大学に入ってしばらくしたころ、電車に乗って通学できなくなったんですね。
自分は吐いてしまうのではないか?という不安が日に日に大きくなり人前で吐いたらどうしよう、という恐怖から電車に乗れなくなったんです。
授業に出るのも同じ不安から、しんどくなっていきました。
悩んで大学の健康管理センターに相談に行った時もらった診断名が、「不安神経症」。
精神安定剤を長期にわたって服用することで治せる、ということで、2年ほどは薬を飲み、その時は一旦回復。
やがて就職し、社会人になった後しばらくは目立った症状はなかったように思いますが・・・
会社を辞め派遣社員になり30歳の時、東京のユーザー先に長期常駐してシステムの最終テストを行っていた時、突然原因不明のめまいに悩まされます。
現場から耳鼻科に行かせてもらいいろいろ検査を受けましたが原因はわからず。
大阪に帰った時に思い切って心療内科に行ったところ、パニック障害と診断されました。
その時初めて、パニック障害という病名を聞いたと思います。
それからは、治っては再発、を繰り返したと思いますね。
抗うつ剤でいったんは完治するのですが、やはり大きなストレスがかかると再発する。
今から10年前、職場でパワハラのようなことに遭った時にも再発したんです。
その時は、小谷野さんと同じで一歩も外に出られなくなりました。
パニック症というのは、ストレスから脳内のセロトニンが正常に分泌できなくなることで発症すると言われていて、最近処方されるのが、選択的セロトニン再取り込み阻害薬と言って、シナプスにおけるセロトニンの再吸収に作用する抗うつ剤(SSRIと呼ばれます)です。
これを服用することで、正常に分泌できなくなっているセロトニンの分泌を増やしてくれるのです。
この病気を長年付き合ってきて気づいたのは、「なんらかの生物学的体質という素因」ということで、この病気に罹りやすい体質というのがあると思っています。
もともと、ストレスでセロトニンの分泌を受けやすい体質というのがあると思うのですね。
それはパートナーと暮らしてみてよくわかりました。
同じ出来事があったとしても、それに対しての受け取り方、湧き出る感情を観察していると人によってまるで違う。
ストレスがかかった時に陥りやすい状態というのもやっぱり人によって全く違うからです。
そして私も小谷野さんと同じで、こういう病気に罹る自分は精神的に弱いからだ、と思い込んでいて、そういう自分をなかなか受け入れられなかったんです。
そして確かに見た目ではわからない上、周囲に知られることも怖かった。
そんな病気を抱えている人間と知られることが本当は怖かったのです。
病名も「パニック障害」だし、よく知らない人が聞いたらびっくりするような名前ですしね。
小谷野さんも現役時代、不安と闘いながらも、「試合に出る」という「成功体験」を積み重ねて、「吐きながらでも野球ができる」という新境地に達したと言います。
この病気は、薬だけではよくならない。
そうやって、行動を起こして小さな成功体験を積み重ねることで、一歩ずつ外に出られるようになり社会復帰できるようになる、という過程が必要だからです。
そして思うのは、そういう自分を受け入れる、ということもとても大きい。
この病気を持っている自分にコンプレックスを持ち続けていると恐らく、それもストレスになって、何かの折に再発してしまうと思うのです。
私も10年前にまたなってしまった時、それを回復し、その後外見磨きを始めることで、いろんな自分を受け入れることの大切さを学んでいきました。
実際今も1か月に一度通院しており、漢方薬も併用しつつ毎日1錠SSRIを服用しています。
このことも実はしばらくオープンにできませんでした。
なぜならこんな病気を持っている自分というのが自分が恥ずかしかったからだと思います。
精神的に弱い人間と思われると思っていましたから。
そういうことも一つストレスになり得ると思うんですね。
でも外見磨きをきっかけに、いろんな自分を受け入れる、ということを学んでいったので、パニック障害という病気を持っている自分をようやく受け入れることができていったのです。
それはとても大きかったと思います。
また、パニック障害は体質的なところも大きいというのがわかったというのもありますね。
今はそんな自分は、別に恥ずかしいとは思っていなくて、これも一つの私の個性なのだと思っているんです。
そうやって受け入れることができたことからか、最近は前のような症状が出ることはほぼありません。
小さい船に乗った時、飛行機に乗った時のように特別なシチュエーションで不安の発作に襲われることはあったりしますが、自分でコントロールできるようになりました。
もちろん日々飲んでいる薬に助けられている部分はあるかもしれません。
それでも、私は、そういう不安の発作が起きやすい体質なのだと今は自覚できているし、何よりそういう自分を受け入れているので、発作が起きても別に大丈夫だと思っている。
パニック障害という病気は、体質も大きく寄与するものなので、完治はしない病気じゃないかと思っているんです。
発作の程度は軽減して行けるとは思いますが。
そして別に「克服」を目指す必要もないと思っています。
体質だし個性なので、うまくつきあっていけばいいだけのことです。
精神的に弱いわけでもないし、そういう症状が起きやすい自分であるだけだ、ということを受け入れさえすれば、本当に楽になれるから。
パニック障害と共に生きる覚悟もできます。
私は10代のころから患ってきてやっと、そういう境地になれました。
これも一つ、「ありのままの自分を受け入れる」ということなのだと実感しています。
そして・・・こういう病気を持っている自分に生まれるたからこそ「ありのままの自分を受け入れる」ということと、それの人生に及ぼす大きさを学ばせてもらえたと思っているんです。
ちょうど10年前、当時のパニック障害の快気祝いの旅行に出かけた時の写真。
本日もお読みいただきありがとうございました。
エフ・クラージュ
川崎 由美子
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