私が最も好きな女優のひとり
Juliette Binoche ジュリエット・ビノシュ
彼女を初めて知ったのが、
レオス・カラックス監督のアレックス3部作の第2作
『汚れた血 Mauvais sang』だった。

私が学生の頃、1980年代はヨーロッパ映画が
単館映画館での上映がどんどん広がっていった頃です。
今でこそミニシアターと呼ぶようになりましたが。
ミニシアター系の作品で最も有名なのは
『ニューシネマ・パラダイス』ですよね。

私は友人と映画館のはしごをしていました。
アレックス3部作の第1作の『ボーイ・ミーツ・ガール』で
カラックス監督の感性に圧倒された私たち。
第2作・汚れた血、第3作・ポンヌフの恋人も
公開と共に観賞していました。

私の永遠の王子であるDavid Bowieの作品も見ていました。
カトリーヌ・ドヌーブと共演した
『ハンガー』や『地球に落ちてきた男』
アラン・パーカーの『バーディー』では
とっても若いニコラス・ケイジを知った作品でした。
当時は情報も少なく、紹介されている作品がどんな作品なのか?
あまり良くわからなくても、好奇心だけで映画館に通っていた。
当たりもあれば、ハズレもある。
でも、どうにか情報を得て観た後の、満足感というものは生まれた。

そんな青春時代を過ごしていた私ですが
まさか10数年後、ミニシアター系ブームを作った
『ニューシネマ・パラダイス』を買い付け宣伝した張本人の
元で働くことになるとは思ってもいませんでした。
私が観ていた作品の多くを買い付けや宣伝していた
と聞いた時の驚きは・・・声になりませんでしたよ。

今はヨーロッパの映画がヒットしない時代。
ハリウッドや日本の2時間ドラマ枠のような映画がヒットする。
ようは分かりやすくないと駄目!!
それも字幕ではなく、吹き替えで。
ヘタしたらネタバレってことも有りうる程
情報が多すぎて、観る前にだいたいがわかっちゃうことも。
それを前提として、確実なものを選んで映画館に行く。

そういう流れをみていくと、とても虚しく感じてしまう。

今の私の感受性の一分を育ててくれたのはヨーロッパ映画。
日本のアート系の作品。
フランス映画を観ると、なんだかよくわからなかった。
なんて事をおっしゃる人がいますが
受け取り方は、観る側の自由
という明け渡される感じがとっても好きでした。
どんな解釈でも、受け取り側の自由。
だから見終わった後、その余韻に浸り
自由に物語を続けることができる喜びがある。

先日観た『Copie Conform トスカーナの贋作』でも
難しかったわ・・・。
って言っていた年配の女性がいました。
自分がどう感じたか?それでいいのにね。
『この作品は、これこれこれで、こうなんです。』
って決まりはないんですよ。

作り手の自由もあれば、受け取り手の自由もある。
誰ひとりとして全く同じように感じることはない。
それでいいのにね。
皆と同じでないといけない。
皆と同じでないと怖い。
自分が受け取ったものが他者と違うことがいけない
と感じてしまう人が多いのも事実。
そうやって本当の自分が押し殺されていき
本当の自分がわからなくなってしまう。

もっともっと自由に感じること。
もっともっと自分を受け入れていくこと。
もっともっと自分に素直に、信じていくこと。
それがスピリチュアリティ(精神性)でもある。

そして味知のものに対しての好奇心程
大切なものはない。
それこそ自分の可能性を開いていく
きっかけになるうるからだ。





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