数年ひきずった苦い記憶
の続きです~
第9話
娘の信頼と引き換え
書籍化決定後
初めての打合せで
固まったベティコ。
(第8話参照)
元旦那や両親に
出版することを明かすか?
と聞かれ困惑しました。
するとS木さんは
続けてこう言いました。
というか、まず娘さんに言うか言わないかですよね。考えられるのは次の三つかと思うんですけど…
まずパターンA。娘さんに言わない。ただこの場合、ベティコさんが隠しきれるかという問題があります。出版前後は宣伝等でベティコさんがかなり忙しくなります。
娘さんはもう11歳で色々分かる年齢ですから「様子がおかしい。ママは何か隠している。」と疑う可能性はあります。もちろん郵送物などは角川の名前が入ってない無地の封筒で送るようにしてこちらも気を付けますけど…。
パターンBは娘さんだけに言う。この場合はその秘密を娘さんが抱えきれるかという問題があります。「うちのママすごいんだよ」と言いたくなるお子さんは結構多いです。これがパターンB。
パターンCは隠さずに全オープンにする場合。娘さんだけでなくみんな知ってる状態ですね。これだと本の内容について、娘さんが学校で何か言われたりする可能性があります。
ええええ…
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全部イヤ…
シングルマザーとして
本を書くのだから
「マザー」として
子供のことを
書かざるを得ない。
それは仕方ないけど…
娘について書くのに
隠したまま
勝手に本に書くという
パターンAは
ありなんだろうか。
もしバレたら確実に
信頼関係が壊れる。
娘の信用を失ってまで
やることなんだろうか。
それに出版まで
何とか隠したとしても
そのあとに
バレたらアウトなわけで
死ぬまで一生
隠し続けることになる。
しんど…
Aはイヤだな。
じゃあパターンBで
娘にだけ言う?
でもなあ。
おしゃべりな娘に
秘密を負わせるのも酷。
それに
友達に言うのを
我慢できたとしても
パパ(元旦那)にだけは
言ってしまいそう。
あの二人…
仲良しだからな…
だったら最初から
私が元旦那に
説明しとくべきなの?
ああああああ![]()
元旦那かあ
何て言うかな…
うううううーん。
Bもイヤだ。
っていうか
Cが一番イヤだ。
娘の負担が大きすぎる。
AもBもCも嫌すぎて
私が絶句していると
美人編集者S木さんは
静かにこう言いました。
今すぐには決められないと思うので、とりあえず原稿を書きながら、しばらく考えてみてください。
分かりました。
私はそう答えて
重すぎる宿題を
持ち帰ったのでした。
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こうして私は
1月末から原稿を
書き始めたのですが。
2月中旬
致命的な事件が起き、
私が選ぶ余地なく
とあるパターンで
進むことになるのです。
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