中国語通訳 後藤ゆかりです。

 

香港で買った「正露丸糖衣A錠」の瓶のラベルにも、日本のものと同じように効能、用法・用量、成分・分量が印刷されています。

 

 

香港で売られているものだから、当然のことながら中国語表記です。

 

効能や用量・用法は何となく分かりそうですが、成分は漢字ばかりが並ぶと、ちょっと物々しいですね。

 

でも、書かれている成分はたった3種類。

思ったよりシンプルでした。

 

ちょうどネットに日本の製品の紹介があったので、その一部をお借りしました。

 

 

向かって左は上と同じ中国語表記の写真です。

そして、向かって右がネットで見つけた日本語表記のもの。

 

日本藥典 木油 

日本藥典 牻牛苗草

黃柏乾燥精

 

は、それぞれ

 

日局木(もく)クレオソート

日局ゲンノショウコ末

オウバク乾燥エキス

 

と書かれています。

ただし日本語のものは、更にこのような表記が続きます。

 

添加物として、メタケイ酸アルミン酸Mg、ケイ酸Al、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、CMC-Ca、ステアリン酸Mgを含有しています。この他に糖衣層として、白糖、アラビアゴム、ゼラチン、タルク、炭酸Ca、酸化チタン、CMC-Na、マクロゴール、カルナウバロウ、サラシミツロウを含有しています。

一般に「クレオソート」と呼ばれるものには、日局木(もく)クレオソート (CAS Reg. No.8021-39-4)以外に、石炭より抽出される工業用のクレオソート油(石炭クレオソート)(CAS Reg. No. 8001-58-9)があります。両者はその原料、成分及び用途が異なる全く別の物質です。(CAS Reg. No. とは化学物質固有の登録番号です。)

 
ここで注目すべきは「木(もく)クレオソート」

 

実は「クレオソート」には「医薬品」と「防腐剤」の2種類があるのだそうです。

 

以下、大幸薬品のホームページからの引用です。

 

一般に「クレオソート」と呼ばれるものには、木(もく)クレオソート(wood creosote)と石炭クレオソート(coal-tar creosote)の2種類があります。これらは全く別の物質にもかかわらず、同じものと誤解されることがあります。


そして、この誤解が「正露丸は危険」「正露丸は発がん性がある」などの噂に繋がってきました。

 

正露丸の主成分である木(もく)クレオソートは、ブナやマツなどの原木を乾留して得られる木(もく)タールを精製した淡黄色透明の液体です。

医薬品として使用されており、正露丸・セイロガン糖衣Aの主成分として含まれています。日本薬局方(医薬品の規格基準書)には、「クレオソート」として収載されていましたが、「木(もく)クレオソート」に名称変更されました。
グアヤコール、クレオソール、フェノールなどのフェノール系の化合物を含む生薬です。

 

石炭クレオソートは、石炭を乾留する際に副生成物として得られるコールタールを蒸留した黒褐色の液体です。

カーボンブラックの原料、枕木や電柱などへの木材の防腐剤として使われています。工業用クレオソート、クレオソート油ともいい、日本工業規格で規定されています。
一部の石炭クレオソートには、ベンゾピレンが含まれているため、家庭用品規制法で使用が規定されています。

 

正露丸の主成分である木クレオソートと、コールタールから作られる石炭クレオソートは似て非なるものなんですね。


正露丸は歴史的背景も興味深いけれど、それはまたの機会といたしましょう!




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