中国語通訳 後藤ゆかりです。

 

昨日は文盲の人の通訳の難しさをご紹介しました。

よろしければ、こちらからご覧ください。

 

今日の話題はその真逆、文字についてのお話です。

 

私の仕事は通訳が主ですが、時として翻訳をさせていただくこともあります。

ある出版社からの依頼で、短いコメントの翻訳をした時のこと。

 

内容は、ある賞を受賞した喜びのコメントです。

書いたのは20代前半の若い女性でした。

 

中国語の原文をいただいた時、最初は忠実に訳してみました。

でも、どうにも硬い印象。

とても20代前半の、しかも女性が書いた文章には思えません。

 

そこで、今度は訳し終えた日本語を、女性らしい言葉遣いに変えたり、若い人の表現に変えたりしてみました。

 

そして、訂正前と訂正後の2パターンを担当の方にお見せしたしたところ、一目見るなり

「訂正後の方がイメージに合っていていいですね」と。

担当の方は、まだ日本語をじっくり読まない内にそうおっしゃったのです。

 

もちろん、翻訳文をしっかり読んだ後の感想も同じでした。

 

これはどういうことかと言うと、日本語の字面が変わっていたからです。

訂正前の硬い文章と、訂正後の女性らしい文章では、見た目の印象からして全く違っていたのです。

そこを鋭く嗅ぎ取って「訂正後の方がいい」とおっしゃったのですね。

 

日本語は漢字の他にひらがなとカタカナがあり、それらを混ぜて文章を書きますね。

そして意図して文字を選ぶ時もありますが、無意識に書いていても何故か字面から柔らかい文章、優しい文章だと伝わることも・・・

 

そんな日本語の不思議を感じた出来事でした。

 

 

 

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