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今月のテーマは「秋の夜長に!眠れなくなる小説 」!!

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空中ブランコ (文春文庫)/奥田 英朗
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ドラマや本の中にいる医者は、大抵、腕も良ければ顔も良い。ついでに性格も良かったりする。
例えば、江口洋介演じる『救命病棟24時』の進藤先生。
うーん カッコいい。

ところが、この本の主人公「伊良部一郎」は、色白で中年太り、言動が子供っぽくマザコン、その上注射フェチの精神科医。
こんな精神科医に話を聞いてもらうの!?と心配になるくらいなのだが、相談にくる患者たちもかなりの変わり者。
飛べなくなった空中ブランコ乗り、尖ったものがダメな先端恐怖症のヤクザ、義父である教授のヅラを剥がしたくてしようがない医者、ボールをまともに投げられないプロ野球選手、そして、過去に同じネタを書いたかも……と気に病む女流作家。


それぞれの患者たちは、自分がどこかおかしいと不安になり、伊良部総合病院の地下にある神経科を訪れる。しかし、待ち受けるのは、伊良部一郎。大いに伊良部に振り回されるうちに、まわりも似たような悩みを持っていることに気づき、ホッとする。
案外、名医はちょっと変わっているのかもしれない。

私が知っている医者たちも、ちょっと変わったところがあった。
普段は寡黙なのにカラオケでは踊りまくる先生。冬になると必ずリアルファーのロシア帽子を被り、オペラを聞きながら出勤してきていた先生など……。

ちなみに、この作品は伊良部一郎を主人公とするシリーズものの第二弾。個人的には 第一弾よりも伊良部の暴れっぷりが面白く、第131回直木賞も受賞しており、ついつい読み進めてしまうオススメの一冊。


written by ヨーコ