【カナダ】ロンドン市


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私が住んでいた、カナダのオンタリオ州にある「ロンドン」は、人口約30万人の小さな街。この街の中心を流れる川は「テムズ川」、観光客を乗せる観光バスは赤いダブルデッカーなど、まさに「ミニ・London England」で、「Forest City(森の街)」という異名にふさわしく、緑や川などの自然が溢れているとても美しい街です。


この街の公共交通機関はバス。当時、下車の際には「紐を引っ張る」という、先進国とは思えぬ、なんとも原始的な構造に度肝を抜かれましたものです(さすがに今はボタンです)。


ある日バスに乗っていた時のこと、突然バス停でも信号でもない所でバスが停車し、おもむろに運転手が下車してしまいました。当然驚きましたが、車中でオロオロと戸惑っているのは私一人。他の乗客達はみな平然としています。そして数分後、運転手が戻ってきました。



スターバックスのコーヒーを持って。


これ、日本じゃ絶対にありえないでしょう!運転手が運行中にコーヒーを買いに行くなんて!

しかし、これはまだ序の口、銀行でバスを止めてお金をおろしに行く運転手までいました。日本だったら大変なクレームもんですが、これが普通。なんてアバウト。


また、ある朝ギリギリに家を出ると、バスが既にこちらに向かっているのが見えました。思わずバス停に向かって猛ダッシュする私。そして私とバスが並び、ここで勝負!と更にダッシュしようと踏ん張ったその時、プシューーーとバスは止まり、乗車口が開きました。

「そんな走らなくても(笑)置いてったりしないよ」

と、運転手のおじさん。


帰りだってバス停ではなく、私の家の近くで降ろしてくれるのです。
これは決して私が美人だから特別、という訳でもなく、普通のこと。それに対して怒ったり、イラついている乗客は一人もいません。なんて心に余裕のある人たちなのだ、と驚かされましたが、時間がゆっくりと流れる、この美しい街の住人だからこそのこの余裕なのでしょうか。

まぁ、このアバウトさ加減にイラだちを覚える事も多々あったわけではありますが、信号待ちですらイライラしている私が一番にカナダで学ばなければいけなかったものは、この心の余裕だったのだと今更ながら気づいたのでした。

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written by yukyux