~前回までのあらすじ~
あれ 国宝イイじゃん。
類いなくてイイじゃん。めちゃくちゃイイじゃん。
そう思い至った日から、国宝を求めて日本全国をツアーする国宝ハンター。
10年以上の歳月をかけて、1075件の国宝をハンティングすることに成功しました。
マジぎゅんぎゅんぎゅん 国宝好きすぎて滅!
果たして、今回狙う国宝は?
慶應義塾大学三田キャンパスにある慶應義塾図書館旧館。
重要文化財にも指定されている慶応義塾大学のシンボルともいうべき建物です。
その2階に2021年にオープンしたのが、福澤諭吉記念 慶應義塾史展示館。
福澤諭吉の生涯と慶應義塾の歴史を紹介する展示館です。
入り口では、すっかりおじいさんになった(?)福沢諭吉が出迎えてくれます。
展示室内では、『学問のすゝめ』の貴重な初版本や、
実は免許皆伝の腕前を持つ諭吉の愛刀など、貴重なアイテムの数々が紹介されていました。
それらの中で個人的に最も印象に残っているのは、
還暦を迎えた諭吉が書いたというこちらの漢詩書です。
それゆえ、文面には「注」の字が多数登場します。
さて、こちらの《論語疏巻第六》は、『論語疏』の写本。
文字がお世辞にも上手くなかったり、
書き間違いがままあるのは、急いで書き写したからと考えられているそうです。
写本としての出来は今一つにも関わらず、国宝に指定された理由は、
『論語疏』の写本伝世品としては《論語疏巻第六》が現存世界最古だから。
隋やそれ以前の時代に書写された可能性が非常に高く、
まとまった紙の書物では仏教経典を除くと最古級の貴重な資料でもあるそうです。
そんな《論語疏巻第六》は、幕末以降行方不明でしたが、
2015年頃に突如として、古書市場に出現したのだそうで。
その後、慶應義塾が取得しました。
昨年9月には重要文化財に指定され、
今年3月に国宝にスピード昇格を果たしたのです。
国宝界の期待の大型ルーキーといえましょう(←?)。
なお、今回の展示では『遠年紙譜』も併せて展示されています。
『遠年紙譜』とは、江戸時代後期の国学者・橋本経亮が、
文書や典籍等から採取した紙片30葉を貼り付けた古紙見本帳です。
開かれていたページの一番左にある紙片は、《論語疏巻第六》の一部なのだそう。
よく観ると、《論語疏巻第六》の巻末に欠損がありました。
経亮はこの部分を頂戴したようです。
欠損した紙片を大事にする。
SDGsな人物だったのでしょうね。
ちなみに。
国宝ハンターの記事は、気づけば約1年ぶり。
すっかり報告のタイミングを逃していましたが、
昨年7月には九州国立博物館の“九州の国宝”展にて、
・《肥前国風土記》(ジャンル:書跡・典籍)
・《銅板法華経・銅筥》(ジャンル:考古資料)
まだ未見だった九州に関する国宝2件をハンティングすることができました。
さらに、6月7日まで東京国立博物館で開催中の特別展、
内覧会(前期)に引き続き、後期も訪れて、
・《秘府略〈巻第八百六十八/〉》(ジャンル:書跡・典籍)
・《類聚国史〈巻第百六十五、第百七十一/第百七十七、第百七十九〉》(ジャンル:書跡・典籍)
・《古今集巻十九残巻(高野切)》(ジャンル:書跡・典籍)
・《入道右大臣集〈(彩牋)/〉》(ジャンル:書跡・典籍)
・《水左記〈自筆本/〉》(ジャンル:古文書)
まだ未見だった前田育徳会所蔵の国宝5件をハンティング。
着実に、1100件の大台に近づいています。
今現在の国宝ハンティング数 1083/1154(1149改め)











