続・無料で観れる美術百選《東京芸術大学取手キャンパス(茨城県取手市)》 | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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「藝大」こと東京藝術大学には、上野の他に、

取手・横浜・千住の3つのキャンパスがありますが、

その中でもっとも広いのが、取手キャンパスです。

敷地面積は、約5万坪。

東京芸術大学の総敷地面積の6割強を、取手キャンパスが占めているそうです。

そんな取手キャンパス内には、教員や卒業生による彫刻作品が点在しています。

 

例えば、宮崎光二さんの《牛頭》という作品。

 

 

 

牛だというのに、思いっきりしゃくれています。

「アイーン」という声が聴こえてきそうです。

 

また例えば、竹内智美さんによる《微笑み》という作品。

 

 

 

その名の通り、微笑みを浮かべた女性の石彫です。

なんとなく、由紀さおりさんに似ている気がします。

 

タイトルが妙に気になったのは、小塚照己さんによるこちらの作品です。

 

 

 

《石のニホンオオカミの石》とのこと。

《石のニホンオオカミ》、もしくは、《ニホンオオカミの石》でいいような。

石であることをどうしても念押ししたかったのかもしれません。

そう言われずとも、見るからに石なのですが。

 

 

そんな数ある敷地内の作品の中で、

個人的にもっとも印象に残ったのが、こちらです。

 

 

 

続・無料で観れる美術百選075

絹谷幸太《背後とのかかわり 2001-Ⅲ》

 

 

フレスコ画の第一人者として、2021年に文化勲章を受章し、

今年8月に惜しまれつつ、この世を去った洋画家・絹谷幸二さん。

絹谷幸太さんは、その実の息子に当たる彫刻家です。

石彫のアーティストというイメージが強い人物ですが、

2001年作のことの作品には、木も素材として用いられています。

そして、その中央には大きな四角い穴が開けられていました。

 

 

 

おそらく、この穴と石彫に開けられた穴が対応しているのでしょう。

 

 

 

さらに、この作品にはもう一つ大きな特徴があります。

木材の穴の中を覗いてみると・・・・・

 

 

 

なんと、その中央に四角い石材がすっぽりと収まっていました。

確かに、よーく見ると、表面からも石の一部が確認できます。

 

 

 

屋外で雨風に晒されることで、

長年の間に木は徐々に朽ちていくわけですが。

石のほうはほぼ永久にその姿を変えることはないのでしょう。

そう思って、何気なくネットで調べてみたところ、

完成当時の姿は、このような状態だったようです↓

 

 

 

約25年でこれほどまでにビフォーアフターするとは!

この先あとどれくらい木が保つのか、気になるところです。

 

 

ちなみに。

美術作品ではないですが、

キャンパス内には、こんな石碑もありました。

 

 
 
理想って・・・。
あまりにも普通の言葉すぎるような。
日本最高峰の芸術大学なんだから、
もっとアーティスティックな言葉を刻んで欲しいものです。
一体、誰がこんな捻りのない言葉を揮毫したのでしょうか。
そう思ってサインを見たところ・・・・・

 

 

 

当時、学長を務めていた平山郁夫画伯でした。
日本画壇の重鎮の言葉だと考えると、
『理想』は一周回って、深いような気もしてきました。
 
 

<無料で観れる美術 データ>
東京芸術大学取手キャンパス

住所:茨城県取手市小文間5000

アクセス:○JR常磐線「取手駅」から大利根交通バスで約15分

       「東京藝術大学」又は「東京芸大前」下車

 

 

 

 

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