《バジールのアトリエ》
印象派の画家たちが第1回印象派展を開くより前、
彼らと親交のあった印象派の初期メン、フレデリック・バジールの代表作。
描かれているアトリエは、ルノワールと共同で使用していた。
イケメンで高身長で、実家はお金持ち。
その上、売れない画家仲間のために、仕送りから資金を援助し、
時には作品を購入してあげた美術界きっての“いいヤツ”バジール。
絵の舞台であるアトリエは、貧しかったルノワールと共同で使用するため彼が借りたもの。
ここは仲間たちの溜まり場でもあったらしく、
音楽家で美術コレクターのエドモン・メートルや、
ルノワールやモネらしき人物が描かれています。
なお、画面中央の絵の前に立つのは、
若き印象派の画家たちの兄貴分的存在であったマネ。
その向かいの長身の男性が、アトリエの主バジール。
サロンに出品する渾身の作品をマネに見てもらい、アドバイスをもらっている場面のようです。
しかし、実はこの絵にはもともと、バジール自身は描かれていませんでした。
彼が普仏戦争で戦死した後に、マネが描き足したとされています。
なんとも粋な計らいですね。
ただ、冷静に考えれば、どんな場所にどんな姿で描いてもよかったわけで。
ストーブの前で身体を温める姿や、
ソファや椅子でのんびりとくつろぐ姿、
ピアノを弾いているメートルにちょっかいを出す姿というのもありです。
もしくは・・・
赤丸で囲んだ部分がガラ空きなので、
このスペースでパフォーマンスをさせるのもいいですね。
ブレイクダンスとか。
いや、バジールがダンスを得意としていたかはわかりませんが。
結局のところ、マネはバジールを彼自身の絵の横に描き足しました。
それも、ほとんど絵とかぶる形で。
実はこの《村の眺め》という絵はバジールが27歳の時に、サロンに入選した作品。
いうなれば、彼の代表作。
バジールはその自慢の作品を画面の中央に描いたというのに。
絶対に上書きしたらダメなヤツです。

