いけばな 歴史を彩る日本の美 | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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いけばな好きの


    いけばな好きによる


        いけばな好きのための美術展―




それが、江戸東京博物館で開催中の…


“特別展 いけばな 歴史を彩る日本の美”


です。


右を見ても、左を見ても、いけばなに関連する展示品の数々。

それら、約180点の品々を通じて、

いけばなの歴史を振り返るという日本初 (いや、世界初でしょう) の展覧会。

いけばな好きな方にとっては、

まさに、 『花ざかりの君たちへ ~イケバナ❀パラダイス~』 と言ったところでしょうか。



まぁ、そういうわけで、

いけばながお好きな方は、たいそう楽しめる展示なのでしょう。

事実、着物をお召しになったマダムがたくさんいらしてましたし。

(裏を返せば、着物をお召しになったマダム以外は、ほとんどいませんでした…)



問題は、僕を筆頭に、いけばなに全く興味がない人。

この手の方々は、この展覧会を、どう楽しめばいいのやら。。。


《砂張舟花生 銘 淡路屋舟》


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-砂張舟花生 銘 淡路屋舟



…のような花の器や、

いけばなの記述が登場する古文書 (しかも、現代語訳なし!) を眺めて、

一体、何を感じればよいというのでしょう (泣)


いけばなの世界では、大変貴重な 《花王以来の花伝書》

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-花王以来の花伝書



を、目にしても…


「絵は下手だなぁwww」


としか思えない僕には、

いけばなを楽しむ感性など備わっていないのです。



それでも、美術品に関しては、

いけばなと比にならないほど観賞していますので、

歌川豊国の 《生花》 や、


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-生花



楊洲周延の 《千代田の大奥》 など、


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-千代田の大奥



いけばなをテーマにした浮世絵をはじめ、

いけばなが画題になった絵画に関しては、それなりに楽しめたのです。

これらがなかったら、どうなっていたことでしょうか。


そんないけばな絵画の中で、一番印象に残ったのが、こちら。

《立花風俗色紙 (8枚のうち) 》


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-立花風俗色紙



これは、いけばなが爆発的ブームとなった江戸時代の作品。

いけばなをフィーチャーしたすぎて、

人よりも大きく描かれています (笑) 。



さて、非いけばな好きの僕でも、

それでも、 “意外といけばなの世界って面白いかも♪” と感じられた展示品が2つほどありました。

せっかくなので、そちらもご紹介。


一つは、 《立花図屏風(右隻)》


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-立花図屏風(右隻)



いけばなは、このように、

後ろに飾る掛け軸や屏風絵とのコラボを楽しむものだったのだそうです。

発想は、まるで現代美術のインスタレーションのようです。

空間芸術だったのですね。



そして、もう一つ。

江戸時代のいけばなを、

その流派の現在の家元さんたちが再現したコーナーで、オモシロいいけばなを発見!

遠州という流派のいけばななのだそうですが…


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-遠州



松の枝で、富士山を再現するとは!

正直、この発想はなかったです (笑)

他にも、二等辺三角形を意識する理系の (?) 流派があったりと、

いけばなの世界の奥深さを知ることが出来ました。

意外と、男子向けの世界なのかも。

(実際、明治になるまでは、いけばなの世界は男性中心だったそうです)



“知らない世界に触れる” という意味では、

意外と楽しめる展示だった気がします。

星

1つ星。




ただ、一つ、いただけなかったのが、

今回の目玉の一つである池坊専好の大砂物を再現したというCG。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-池坊専好の大砂物を再現したCG



これは、生けられた巨大な松に、

後ろの掛け軸に描かれた猿たちが登っているように見えるという池坊専好の一世一代の伝説のいけばな。

それ自体は、スゴイのですが、何でCGで再現なのかなぁと。

いや、実際に作るのは大変でしょうから、CGで再現でも構わないのですが。

なんで、このCGが当たり前の世の中で、

「CGで再現しました!」 ということを、でかでかとアピールしたのでしょうか。

さぞスゴイCGなのかと期待したため、

あまりに普通のCG映像すぎて、肩すかしをくらいました。


ちなみに、この大砂物。

豊臣秀吉が前田利家邸に赴いた際に、

池坊専好に立てさせたものなのだとか。

“利家と松” ということなのでしょうか。




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