江戸の粋・明治の技 柴田是真の漆×絵 (後編) | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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前編 では、是真のだましっ器の魅力をご紹介しましたが。

是真の魅力は、それだけに非ず。


彼の一番の魅力は、何と言っても類まれなるそのセンス。

そのセンスは、若冲と肩を並べても、決して引けを取らないほど。

ではでは、早速、是真のセンスをチェックしてみましょう♪



まずは、今回の展示の中心・エドソンさんのコレクションの中から、

エドソンさんが、最初に手に入れた是真の掛け軸作品をご覧頂きましょう。

(是真は漆芸だけでなく、絵も描いているのです)


《瀑布に鷹図》


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-瀑布に鷹図



…あ、すいません。

こっちだけ見せても、よくわからないですよね(;´▽`A``

ただのぼんやりとした絵です。


この掛け軸は、2つで1セット。

左側の掛け軸も合わせて観ないといけません。

はい。正しくは、こんな感じ。


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-瀑布に鷹図



鷹が、滝に映った自分の姿を見ているという、何ともユーモラスな作品。

今まで、滝の絵など、それこそ100点以上は観てきましたが、

「この発想はなかったw」 な滝の絵です。



お次も題材的には、珍しくないものの、

「是真の手にかかると、こうなってしまうのか!」 という作品。

お題は、雛飾り。

果たして、是真はどう描いたのか?


《雛飾り図》


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-雛飾り図



「ちょwwww」


このアングルから描いちゃぁ、ダメです (笑)

木組みが見えちゃってますから。




漆芸作品の中で、僕的に一番、

「この発想はなかったw」 と思ったのは、是真による刀の鍔。



アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-蟹文鍔



「可愛いにもほどがある鍔」 です。

この鍔が装備された刀で斬られたら、死んでも死にきれません (笑)

ちなみに、この鍔を裏返して見ると…



アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-蟹文鍔



足がちょこんと。

細かすぎて伝わらない芸術家の腕が光っています。





さてさて、ここまで、いろいろと是真の作品を紹介してきましたが、

実は、まだとっておきを隠しておりました。

是真芸術の真骨頂は、何と言っても…



   キラキラ漆絵キラキラ



その名の通り、漆で絵を描いたものです。

この漆絵というジャンルを開拓したのは、是真。

そう、是真は漆絵のパイオニアにして、漆絵史上最高のアーティスト。

その華麗なる漆絵の世界をご覧下さい!


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-富士田子浦蒔絵額



縦117.5 横178.5の大きな漆絵 《富士田子浦蒔絵額》 です。

富士山の雄大さ、霞みがかった雲、

砂浜や、木々、そして、波の表現。

これら、すべてを漆で再現しているというから、とんでもない一作です。



今度はちょっと可愛い漆絵を。


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-青海波にアザラシ



ラスカル?

いいえ、 《青海波にアザラシ》 だそうです。

妙に愛嬌のあるこの漆絵。

漆とは思えないほどカラフルな印象がありますが、

実は、漆絵で使える色は、たったの5色だけ。

それを全く感じさせないのが、是真の腕なのです。

これまた、細かすぎて伝わりません。





まだまだご紹介したい作品はあるのですが、

もうキリがないので、断腸の思いで、この辺で。

評価に関しては、もう言うまでもなく、

星星星

3つ星です。



是真の作品が素晴らしかったというのもありますが、

三井記念美術館も、是真に感化されたのか、全体的にかなりのセンスを発揮していた気がします。

特に図録が、いい感じで♪

装丁のセンスが、抜群です。


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-図録



今回の展示が、ものすご~く良かっただけに、

三井記念美術館の次回の展示 “三井家のおひなさま” が、どうなることやら…。





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