破れても捨てられない理由「針と糸」
1日1冊本を読むチャレンジ
87日目は
小川糸さんの『針と糸』
このズボロになったカバーは
愛犬がまだ1歳のワンパク盛りで
噛み切られちゃったんだよなぁ
自宅から離れ
ひとり暮らしを始める時
処分しても惜しくないほど
ズタボロだったけど、
できなかったんです
日曜日の午前
整理していた手を止めて
コーヒーを傍に置き
ソファに深く腰を下ろして
ゆっくりとページをめくってみる
やっと5月らしい、爽やかな風
サラサラと葉擦れの音を連れて
カーテンを揺らしながら部屋に流れ込んでくる
なんて素敵な日曜日。。。
今回、書棚を片付けていて
出てきたこの作品を
もう一度読み返してみたら
処分できない理由がわかりました
小川糸さんは
今は離婚されて信州に暮らせて
5年になるそう
その前は、
ドイツのベルリンに住まれて
東京との2拠点生活
この作品はそのときのもの。。
両方とも森と温泉のある暮らし
自然と向き合い
丁寧に暮らされている様子に惹かれていました
いや、憧れでいたんだなぁ
その憧れの一つに
愛犬と一緒に自然を満喫しているところ
犬はペットでなく、バディなんですよね
共にどう暮らしを楽しむのか
住宅街で
近くに大きな公園はあるけれど
もっとのびのびと大地を駆け巡らせたい
そう思っていたんだなぁ
あの頃の、私
都会と田舎の2拠点に憧れていた
もはや、「走ろう」と誘っても
私に引きずられるように
欽ちゃん走りくらいしかしない
すっかり『リビング老犬』になってしまった
そしてもうひとつ、
私と小川糸さんには
母娘関係がよく似ている
きっと話せば
「お互いに分かり合える」と思うほど。
お母様のページをめくっていると
言いにくいことを
サラッと書いているように思けれど
言いたい言葉をおおかたは
飲み込んでいるであろうと想像してしまう
その彼女の胸の内を思うと
胸が張り裂けそうになる
人には、どう願っても
手に入れらないものは、ある。
それが、ほんとうに痛いほど分かるからだ
でも、
だからこそ、
小川糸さんは、めっちゃ強い人に見える
雰囲気は大人そうで
優しそうなんだけれど
自分というものを持ってらっしゃる
また、捨てられない一冊が出てきてしまった
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