人の流れから大分遅れて現れた父と母。
そりゃあ無理もない。
71歳の母は車椅子初心者マーク。
乗ってる父だってまだ乗りなれていない。
気をつけて押しているのだが
それでもぶつかってしまうときがある。
睨み付ける人や、「チッ!」と舌打ちする人やら。
もちろん、親切な人もたくさん居て
さりげなく手伝ってくれることもあるけど。
この駅には最近、ホームに行くエレベーターが設置された。
車椅子での移動になった父には本当にありがたい
バリアフリー化だが
人の心まで完全バリアフリー化するのは難しいみたい。
目の不自由な人たちには大切な点字ブロックだが
この上を車椅子で通ると
ボコボコに車輪を取られ、進まなくなってしまう。
自身に降りかかってこないと分からない事は
いっぱいあるわけで。
今回、街に出たのは
成人式のきれいな盛装の女の子を
目の保養に
観に行くつもりだったと母。
そりゃそうでしょ
カレや友だちと街に繰り出すころには
動きにくい着物は脱いじゃうもんね。
汚したら大変だし。
でも、それはおそらく母の口実。
お尻の重い父を外に出すため
何か理由を作らんと。
結局、食事だけして帰って来たらしい。
そんなことを話しながら
実家のマンションに着いた。
ここの入口もやっぱり段差があり難所。
車椅子での外出は思っているより大変だ。
それでも、家の中ばかりでは気が滅入ってしまうので
何かと用事をつけては
父を引っ張り出している母。
慣れない遠出に父は少々グロッキー。
イスに座ると、そのままフリーズしてしまった。
お茶を少しだけ(あまり飲めないの)飲んで
落ち着いてきたようだけど…。
これが父母の日常のほんの一部。
今は母の頑張りで何とか持ちこたえているカタチだけど
その母でさえ、あちこち『不具合』が出ている身であって。
しばらく、話をしてワタシ達は帰ることにした。
朝からずっと、家の置いてきた13番さんのことも気になる。
(案の定、帰ったらばあちゃんのパンツは緊急事態だった。)
こっちに軸足がある今、
どうしても母の頑張りに甘えてしまっている。
ワタシ自身、やるせない思いはあるのだけれど。
成人の日の翌日
ケアマネスズキさんから
「おそらく、介護度が上がり、要介護になると思います。」
と、言われた父。
包括のスズキさんから管轄が離れることになる。
せっかくいいケアマネさんに出会えたのにとちょっぴり不安だが
「ボクが、この人ならという人を紹介しますので。」とスズキさん。
父母と相性の合う人だといいな、
と思う。
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