こんにちは。伊賀 明美です。

伝筆を教えていることがきっかけで、新たな出会いをいただくことが多くあります。

3月11日の札幌中級セミナー漢字編で、とても素敵な人を教えていただきました。





漢字編では、オリジナルの色紙にチャレンジしてもらいます。

受講してくれたさおりさんが、その時に描きたいと持ってきたのが、さをり織りの創始者、城みさをさんの言葉です。





さをり織りは、1969年城みさをさんが56歳の時、偶然、自分の織った布にタテ糸が1本抜けていたのに気がついたことから始まったそうです。

織物の常識に照らせば傷物。

しかし、それは何か趣があり、気に入っている。

これを傷と見るか、模様と見るか、見方次第で物の評価は変わる。

一度、常識から離れて、自分の好きなようにやってみよう。

そう考えて自分の感性を信じ、常識から離れてショールを織ったそうです。


これを大阪の老舗呉服店に持ち込んだところ、
「これは面白い。全部引き取らせてもらいまひょ。」と言われ、高値で売れたそうです。

「織り手の個性の美しさが布に現れていたから、評価されたに違いない。」
城みさをさんは、そう考えたのだそうです。



「さをり」とは、自分の感じるままに、好き好きに織るており。

「機械のマネはしない」ということをスローガンとしているそうです。

均一・均質、パターン化されたものから抜け出す。
常識や既成概念から離れ、自由な発想と視点を大切にする。
心を無にして織る。

そうして初めて、本来ひとりひとりが生まれながらに持っている感性を引き出すことができると考えているそうです。

そこから生まれたものは全てがオリジナルであり、オンリーワンである。



私は、この時までさをり織りを知らなかったんですね。

今回、参加者さんがお一人だったこともあり、さをり織りのことを調べてみると、私が大切にしているキーワードがたくさん出てくる。


そして、このフレーズ。

「本来ひとりひとりが生まれながらに持っている感性を引き出すことができる」

「そこから生まれたものは全てがオリジナルであり、オンリーワンである。」

まさに、私が伝筆に対して思っていることであり、教え続けている理由そのものなのです。


このさをり織りの創始者、城みさを先生は2018年1月18日に逝去されたそうです。

生きていらっしゃる間に、知ることができなかったのは、とても残念。

でも、この素晴らしい方と、その言葉に触れることができて、幸せに感じました。





「将来、さをり織りをやりたいと思っている。」というさおりさんが描いてくれた伝筆。


しっとりして、優しい作品に仕上がりました。


創作的な作品を描いてくれている間、私も感動した言葉を伝筆にしてみました。




ひとりひとりの素晴らしさを引き出せるような、そんな先生になりたいと思います。





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