実家の庭にある大きな泰山木、上の方にある花を撮ろうとして、父がベランダの柵を乗り越えたと聞いた時はホント肝を冷やした
後日、妹とその話しをしていたら、何やら父のいろいろなエピソードに発展
まだ私が小学生の頃の話だが…
昼寝から起きた父が「〇〇銀座の△△書店に行くけど一緒に行くかー?」と3人きょうだいに声をかける
ここぞとばかり「行くー!!」と父の元に集まる妹と弟と私!その書店には子どもが欲しがりそうな文房具が置いてあったり、書店の近くにはあの時代には夢の国のようなお店、サンリオショップもあった
その上、母がいると「あれ買っちゃだめ、これもだめ、お小遣いの無駄遣いはしない」と厳しいのだが
父だけだと「ママには内緒だぞ…」と言って、お小遣いで買おうとする私たちに「それは大事にとっとけ!」と父の小遣いで支払ってくれるのだ
もし欲しい物が二つあって、どっちにしようか悩んでいると「二つともいいぞ!」と言ったり、「これだけで良いのか?他に欲しいのはないのか?」なんて事もあり、盆と正月が一緒に来たような気分!
思い思いの物を手に入れて私たちはウキウキと車に乗り込む
帰り際に〇〇銀座の界隈で有名なソフトクリームの店の前に来ると「ソフト食べるか?」と聞かれ、三人ともウンウンと頷き、「夕ご飯は残さずしっかり食べるんだぞ」と念を押され、またウンウンと頷く
帰りの車の中では、家に戻る前までにソフトクリームを平らげようと皆、無言だけど至福の時間となる
まあ…そこまではいいのだか…
だいたい誰かが食べ切れなくて父が残りを慌てて食べたり、誰かがソフトクリームを洋服に垂らしてバニラの香りを漂わせていたり、挙げ句の果てにお腹が膨れて夕ご飯を残したりで勘がいい母には「ははーん!あなた、またやったわね!」とバレバレ…
それから何年も後になり子どもたちが物事の分かるような年齢になってくると、母が「ほんと!いつもあなたは良い所取りして、私が子どもを叱ってばかりで、あなたは良い役ばかり」と父の破天荒なエピソードをいろいろボヤき、父はお得意の「そんな事、なくはない!」となどと言ってニヤリとする
父の名誉のために付け加えるが、『穏やかで子煩悩な夫』であるのは母も重々分かってはいるのだが、時々見せる父の無邪気さと言うか破天荒さと言うか…それは母が抑えられるものではなかったのだろう
父がベランダの柵を乗り越えたなんて聞いて、昔の母のいろんなボヤきを思い出したが、妹と昔話をしていたら幼い頃に父と出掛けた時のワクワク感を思い出し、あまり責めるような気持ちにもなれず
「お願いだから、柵を乗り越えるなんて危ない事は二度としないでね」と念を押し、アイパッドに2本の指を置いて画像を拡大する方法を使えば、遠くにあるものを大きく撮れる事を伝えた
その後、父からラインに送られてきた立派な泰山木の花の写真がこれだ…


